ライブ配信

カメラの前で話しかけ歌いかける人たち。距離はとても近くこちらの姿は相手には見えないのをいいことに気楽にコメントを流し、たまには曲のリクエストもする。常連になりギフトもしょっちゅう送っていると気安く無駄口も叩く。ある時は盛んに配信していた人が、配信頻度が減ってくると心配もする。多く歌を繰り返し聴いていると仕事中に脳内リピートが起こる。気軽に聴きに行けて、嫌なら聴きに行くのを止めてしまえばいい。にも拘らず、手当たり次第に手を伸ばすのは忍びなく、義理堅くなるべくお馴染みは大事にしたいと思う。ふわふわとタコの様になってしまうと、大事なものが失われてしまう。時の積み重ねを信じたいのかな。リアルで友達がいなかったり、直にライブに行く元気が無くても、容易にその心の隙間を埋めてしまう。ネットならではの距離感。仮想であるが、もはや多くの時間を費やす現実でもある。配信者にとって、こちらの姿が匿名で正体不明。その距離はリアルのライブに呼び込まれたとして、配信時よりも詰められるとは限らない。ネットならではの気安さがあるからだ。近くて遠い。遠くて近いライブ配信。そしてまた今日もあの人の配信に行く。